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【橋下徹VS大石あきこ】高裁での審議がスタート! 橋下徹は最高裁まで行くつもりか

■弘中弁護士「橋下氏は最高裁に上告する」

 弁護士団の発言の後、大石議員からは「橋下氏は控訴審でも負けたら最高裁へ上告するか?」という質問が飛ぶと弘中弁護士が「それは十分あると思います」と答えた。

 その上で橋下氏が上告する理由を語った。

「一種の意地というか、どうせここまできたなら、手続きの限りを尽くしちゃえということですかね。それに、橋下さんは大石さんのことが好きそうですから、そんな簡単には別れないと思います(笑い)。以上です」

 これは、橋下氏側が意地になって最高裁まで持っていくだろうという見解である。弁護団は、もし彼が上告したらしっかりと対応すると断言した。

 今回被告となった大石議員は、この裁判で多くを学んだと話し、現在メディアも組合も言論が萎縮していると述べた。

 その上で今回の裁判は「言論の自由を守るために絶対に勝たないといけない」と話し、最高裁までもつれても完全勝利を目指すと意気込んでいる。

 大阪では、メディア本来の役割である権力の監視が長らく行われていない。そのせいで、橋下氏や松井一郎氏、吉村大阪府知事といった維新の会が、増長した側面があるだろう。しかし来年開かれる万博の会場でメタンガスが爆発したことによって、「どうなっているんだ」という声が上がっている。在阪マスコミもガス爆発について報道しており、少しずつメディアの対応も変わっているという。この流れを続けていくことが言論の自由を守り抜くことであろう。

 情けないのは在阪マスコミだけではない。首相官邸や各省庁にいる記者クラブは、監視相手である政治家や官僚の方ばかり向いている。記者会見で質問する記者が、事前に聞く内容を相手に渡すなんてのはおかしな話ではないか。しかも厳しい質問をするフリーランスを締め出し、なあなあのまま終わらせるなんてあり得ない。

 大石議員は一審で勝利した際、橋下氏へ「自分のやってきたことを検証されるのが首長。橋下さんには判決を真摯(しんし)に受け止めてほしい」と述べたが、それはマスメディアの幹部も受け止めるべきメッセージだ。

(取材・文:篁五郎)

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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